「御家老ーー」
「……君、ふざけてるの?」
眉間にしわを寄せてそう言った。
あたしが「至って真面目だよ」と返すと、ますます渋い顔になる。
「君に『御家老』なんて呼ばれる覚えはないけれど」
「そうかもしれないけれど、今日だけは特別」
あたしの言葉を聞き、今度は訝しげな顔になった。
「今日は誕生日だって聞いたから」
ふと急にみんなの誕生日が気になった彼女は、
数日前に聞いて回ったのだという。
そして、この人の誕生日が近かったということが発覚し
それならばお祝いをしようということになったのだ。
「あたしはこの世界に精通しているわけじゃないから、
あなたの望むものは用意できないと思う」
それでも、何か、
あなたのために出来ることをしたかった。
「……それで?」
「それで、今日一日はあたしも薩摩藩の一員になることにしたんだ!」
だから何かお仕事をください、御家老。
あたしがそう言うと、盛大な溜息をつく。
少し失礼だと思ったけれど、その言葉は飲み込んだ。
「君は馬鹿なの?」
「ば、ばかじゃない!」
今度は言葉を飲み込めなかった。
あたしなりに何かできることを、と思っただけなのに。
それがまさか、馬鹿呼ばわりされてしまうとは。
何か文句を言ってやろう、と思って口を開きかけたとき。
あたしより先に、口を開いた。
「君はただ、私のそばに居ればいい」
何もしなくていい。
ただ、そばに居れば。
「何も、しなくていいの……?」
「そうだよ」
でも、それじゃただの役立たずじゃない。
「そんなわけないでしょ」
私がそばに居てほしい人は、君以外に居ないのだから。
「君にしか、出来ない」
あたしの目をしっかり見て、そう言い切る。
その瞳は、何かを決意した者が持つ瞳。
しばらく沈黙が続いた後、あたしは言う。
「……解った」
じゃあ、あなたのそばに居る。
「あなたのそばに居て、あなたを守るよ」
本当は、あなたを亡くした日から、ずっと決めていた。
どんなに困難だって、あなたを守りきると。
その決意が揺るがないと解っていても、絶対に離れないと。
『私のそばに居てほしい』
そう言ったあなたは、数日後、あたしを遠ざけた。
そのときもっと、離れたくないと強く言っていれば
きっと運命は変わっていたのに…。
――けど、大丈夫。
あたしはもう、後悔しないよ。
彼女と、約束したのだから。
「後であたしを遠ざけようたって、そうはいかないからね」
「……藪から棒に何?」
「そのうち解るよ」
あなたはいつだって、そうだから。
きっと同じ考えに行きつく。
でも、だめだよ。
もう絶対に離れないよ。
「あたしが、あなたを守る」
必ず。
君、それは私の台詞だよ
(苦笑しながら、そう言っていた)
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帯刀ですよ、大好きだもう!!
立花さんが好きすぎるんですよ、帯刀とともにね。
なんであんな格好いいんだ。まじ疑問!(何
ゲームのルートも個人的に好みですしね。
あーゆー流れが、なんか好きなわたしです。
JOF3に参加して以来、立花さんフィーバーです。
帯刀の例のセリフをうまいこと使いこなす立花さん
まじ尊敬するし。かっこいい。(結論