「君が、とても遠い存在になってしまった気がする」

あたしのその言葉に、張本人であるその人は目を丸くした。

予想外だった、らしい。













「……なんでそう思ったの?」

予想外だったらしい、けれど、
別にあたしのことを咎めたりなどはしない。

ただ、純粋に。
そう聞いているようだった。







「なんてゆうか……
 ひとりでも、どんどん先へ進んでいくから」

だから、君を遠く感じるのだろう。





「ちょっと前までは、あたしも一緒に歩んでいたのに」

今の君は、もうひとりで先へ進んでゆけるのだ。
あたしの存在など、必要ないくらいに強く、強く。

前へ、進んでゆけるのだ。







「今はもう、一緒じゃない……」

それが、寂しくてたまらなかった。

幼馴染とはいえ、いつまでも同じじゃいられないことは解っている。

だけど、それでも。
君がひとりで、遠く先を進む。
それが……それが、寂しくてたまらなかったのだ。














「……ねえ、」

呼びかけられて、うつむいていた顔を上げる。
すると、目が合った。






「今、君の前に居るのは、俺じゃないのかな」

「え?」

なにを、






「今……君の前に居るのは、俺なんだよ」

いっているの?











「他の誰でもない、俺なんだ。
 と、ゆうことは、どうゆうことか解るだろ?」

首を、横に振る。






「君の前に俺が居るってことは、
 俺のそばには君が居るってこと」

つまり、一緒に居て、一緒にここから続く道を歩んでいるということ。





「俺は、ひとりで進んでいるわけじゃないよ」

俺はひとりじゃない。
君が、一緒に歩んでくれる。
一緒に、進んでくれている。













「そう、なの……?」

「うん、そうだよ」

そして、にこっと笑ってくれる。

安心していいよ、という風に。
優しく、笑ってくれる。







「ありがと、……」

君の言葉は、いつも真っ直ぐだね。
その真っ直ぐなところに、きっとあたしは救われている。

みんなも、救われている。









「ありがとう…………」





























君は 透きとおる青空の如く





(真っ直ぐで、曇りないのだ。)





























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ツナ、おめでとう!
結局のところ、現実的に考えると
結婚するならツナだと疑わないあたしです。(何

強くて優しくて、ちょっとぬけてるとか、そのくらいがいいと思う。
あまり完璧すぎると、疲れると思う。
たぶん。

ツナと結婚すると考えている時点で、現実的ではないか。