『銀さん……帰っちゃうんだね…………』

          『あァ。じゃあな、

          『う、うん…………』


          嫌だ……行かないで…………




















僕の前に現れた君――エピローグ





























          『銀さん! 銀さん、待って!!』

          『…………』

          『銀さん、待って! 行かないで!!』

          『…………』






          『銀さん…………』


          振り向いてすらくれない…………






          『嫌だ……行かないで…………!!』





















          『ばーか、何言ってんだよ』

          『え……?』

          『お前も一緒に行くんだろ? 「行かないで」じゃねェ、
           「先に行かないで」、だろーが』

          『あ……』


          そう、だっけ……?






          『一緒に行くぞ、

          『うっ、うん!』



















          「…………?」


          また……夢?






          「ふあ……」


          ちょっと眠いなぁ……















          「よォ〜、やっと起きましたかァ、ちゃんは」

          「……! 
           銀さん……」


          そっか、あたし……
          銀さんと一緒に、江戸に行くことに決めたんだよね……。







          「銀さん……」

          「ん〜?」

          「あたし、頑張って銀さんの依頼をこなすね!」

          「あー……まァ、テキトーに頑張ってくれ」

          「うん!」


          ……って、テキトーじゃなくてちゃんと頑張るよ!















          「よーっし」

          「……?」

          「一緒に行くぞ、

          「……!」





          『一緒に行くぞ、







          夢の中と同じ……










          「うん、一緒に行こうね!」


          あたしはそう答えて、差し出された銀さんの手を取った。



          あたしがずっと待っていたのは、銀さんの手だったんだね――…………


















          To Be Continued...「あとがき」(第一章)