なんだか毎日いろんなことがあって……
          時間が過ぎるのが、すごく早い気がする。

          こういうのを「慌ただしい」って言うのかもしれないけれど……
          あたしは、それが嬉しかったりするんだ。


          だって、毎日が充実してるってことだから――……




















僕らが過ごす日々――エピローグ






























          『俺は服部全蔵だ、よろしく頼むぜ』



          ほんとに成り行きだったけど……
          仕事でのいいパートナーが見つかったのは、ラッキーだったよね。

          これなら、また少し難易度の高い仕事も引き受けられるだろうし。












          『、いるんだろ?』



          そういえば……
          ターミナルで土方さんと一緒に調査したとき、また晋助に会ったんだった。





          『真意、か。それは……』


          結局、あたしを二度も助けてくれた真意は解らないまま……







          「でも、たぶん……
           あたしは、それを知らなきゃいけないんだと思う」


          確かに晋助が危険なことはあたしも肌で感じた。
          けど、それでも……また、会わなきゃならない。

          その真意を、知るために……
























          「……オイどーした、こんなとこに突っ立って」

          「あ、……土方さん」


          屯所の縁側から空を見上げていたあたしに、
          声を掛けたのは土方さんだった。

          ……実は今日も土方さんから依頼を受けて、ここにやって来たんだけど。

          雲ひとつない青い空が見えて、
          立ち止まってなんとなく考え込んでしまっていたのだ。








          「……なんでもないんです。
           ただ、空が青いなぁって思って、見てたんです」

          「…………そうか」

          「はい。
           それであの……土方さんは、どうしてここに?」


          そう問いかけると、土方さんはふいっと少し目線をずらして言う。







          「約束の時間になっても、お前がなかなか来ねェからな……捜してた」

          「えっ! も、もうそんな時間だったんですか!? 
           すみません……!」

          「別にいい」


          何かあったワケじゃねーならいい、と、つぶやくように言った。

          そっか……心配、してくれたんだ……。








         『だが、奴ァ危険だ。だから無茶はするなよ』



          土方さんは、あのときもあたしのことを心配してくれてた。
          厳しい人だ、っていう話も隊士の皆さんから聞いてたけど……

          あたしはやっぱり、すごく優しい人だと思うんだ。
          今だって、こうしてあたしを捜しに来てくれたんだから――……














          「……いつまでもここに居るワケにはいかねェな。行くぞ」

          「はい」


          そうして、あたしは歩き出した土方さんの後に続いた。







          「あの、確か……今日も書類の整理でしたよね?」

          「あァ、そうだ。
           どっかのバカ共が溜めに溜めまくった書類があるんでな」

          「そ、そうなんですか」


          その「バカ共」って誰だろう……?
          気になるけど、まあ……とにかく、頑張って依頼をこなすだけだよね!



          あたしを心配してくれた優しいこの人の期待に、精一杯応えよう。

          そう思いながら、あたしは書類の整理に取り掛かるのだった。



















          To Be Continued...「あとがき(第四章)