壱話:なんでもかんでも流行に合わせれば成功する訳じゃないから




















  「しまった、今日はジャンプの発売日だ!」

  「ったら銀さんみたいなこと言って…
   糖尿になるよ」

  「いや、銀さんに失礼だから。ってか糖尿に失礼だから

  「まあまあ」

  「『まあまあ』じゃねェェ!!」










  みなさん、こんにちは。私の名前はです。高校3年生です。
  趣味はパソコン、特にドリーム小説を読みまくる
  アレだよ、アレ…えっと。
  あ!思い出した、腐女子?そうそう、きっとこれ。
  私ってば、腐女子的な人になってきたみたいよ、マジで。














  「しっかし、銀魂ってのは面白い漫画だねぇ」

  「でしょ?!だから最初っからそう言ってるのには信じないんだからー」

  「ハイハイ、すんませんでしたーー」(棒読み)










  私は最近、銀魂にハマり出した。(そして、口調がうつってきた…)
  だから、はっきり言ってあまり内容に詳しくない。
  それに比べて親友のはめちゃ詳しいみたい。
 (漫画も持ってるらしいしね)















  「ってか銀魂のドリームってトリップ多いよね」

  「確かに!!」

  「絶対、長編を始めるとまずトリップだよね、コレ」

  「うん!!」







  なんで、こんなにトリップ物が多いんだ…













  「そのトリップの始まり方がどの話も似たようなもんでさ、」

  「うん」

  「まずは主人公…ヒロイン?が、銀魂大好きな人でね」

  「うんうん」

  「必ずトリップする前に最新刊を買うんだよ」










  もしくは私のようにジャンプを買う。
 (ちなみに、私はさっきの今ですでにジャンプを購入済み)(早っ)













  「それで、銀魂を読みながら下校するんだよ…」

  「田舎だから車は来ないとか」

  「そう!しかし、車は無常にも(?)来てしまう…」

  「で、読みながら歩いてたヒロインは当然の如くはねられる!!」










  も大のドリーム好きだ。
  だから同じような話を読んだことがあるのだろう、話にノッてきた。
  しかも、は長編好きだ。(私は短編の方が好きだけど










  「そして、気づいたらトリップ!みたいな」

  「よくあるよね、この展開」

  「ホントだよ」










  ここまで同じような設定だと、逆に気持ちがいい。
  どこで読んでも内容が理解しやすいからね。それに、どこも話が上手い。(文句なしです)










  「それで、トリップしたら『見たことのあるような
   江戸風の景色が広がる…』とか書いてあるよね!」

  「そう。で、通りがかった土方さんと沖田くんに会うのがキマリね」






































  「『見たことない着物ですねィ、土方さん』」

  「『(誰だろう、この人…沖田総悟に似てるけど……)』」

  「『テメェ、何者だ?ここで何してる』」

  「『え?えーっと…(この人は土方十四郎に似てる…)』」



































  「「ってな感じね!!」」










  私とは同時に叫んだ。
  ちなみに、今のは私たち二人の劇(?)
  ヒロイン役、。沖田&土方役、。みたいな。










  キキーッ!!!










  かなり突然(ホントに突然)、車が急ブレーキをかける音がした。










  まさか?!










  私はあろうことか、歩きながら(そしてと話しながら)
  ジャンプを読んでいた。










  「、この展開はまさか?!

  「どうしよう、その『まさか』かも…!!」










  トリップ?!するのか??!!
  と、とにかく…










  「「ただの事故で終わらせるのだけはマジやめて!!(痛いだけだし)」」







































  ……










  ……?










  何、ここ…。










  見たことのあるような江戸風の景色が……
  ってええェェェ???!!!さっきの劇とおんなじですから、コレ!!










  まさか、いや、まさかね…。










  「見たことない着物ですねィ、土方さん」

  「ええェェェェ???!!!










  マジですか?!
  ってか、似てるとかじゃなくて、普通に『土方さん』とか言ってますから!!
  さっきの劇でも言ってますから!!気づけ、自分!!!










  「テメェ、何者だ?ここで何してる」

  「おいいいィィィ!!!










  そこまで忠実にやらんでもえぇやないかァァァ!!










  「いちいち叫ぶな、うるせェ」

  「これで冷静にいられるヤツがいたら会ってみたいぞ、コラ

  「威勢のいいお嬢さんですねィ、こりゃぁ」










  わああ、生☆沖田くんだ…。(☆マークに意味なし)
  、沖田くんが一番好きって言ってたよな…










  …?










  あれ?!ってかは?!
  は来てないの??!!いや、来てるよね!!!(断定)










  「あ?どうかしたのか?」

  「友達がいないんです!!どうしよう、迷ったのかな、それとも誘拐…」
 
  「ちょっと落ち着けよ」

  「は、はい」










  なんだ、案外(?)優しいじゃねぇか、土方さん。
  そうだよ、クールなキャラ(嘘)で通ってる私が
  取り乱すなんて…深呼吸、深呼吸。










  「すーはーすーはー」

  「基本に忠実な人だなァ」

  「で、私の友達がいないんです!たぶん、この町の
   どこかにいると思うんですけど…」

  「一緒にいたんじゃねェのか?」

  「いや、そうなんですけど…ちょっと事故に遭って
   気づいたらバラバラに……」










  話すのが面倒なので、私はテキトーに話した。(おい










  「どうしよう、あの子めちゃ可愛いから誘拐されちゃったかも…!」

  「最近、攘夷運動がさかんになってるからな…
   何らかの事件に巻き込まれてないとも言い切れねェ」

  「どうしましょう?!なんとかして下さいよ、土方死ねコノヤロー!!

  「って初対面のヤツに何言ってんだ!!テメェが死ねェェェ!!!










  ちょっと言ってみたかっただけなのに…
  ジョークも通じねぇのか、コノヤロー。













  「土方さん、ちょっとしたジョークじゃないですかィ。
   これだから頭が固い人は嫌でさァ」

  「そうだよね、ジョークってわかるよね普通。さすが沖田くん」

  「アンタもなかなかやりますねィ」(ニヤリ)

  「そっちこそ」(ニヤリ)










  と、沖田くんとそんな(黒い)会話をしていると、土方さんの表情が変わった。










  「待て…テメェ、なんで俺たちの名前知ってんだ?」

  「あ、そういえば」










  やばっ!!まだ自己紹介してないのに名前知ってるのは
  マズイよね?!非常にマズイよね??!!










  「怪しいな…まさか攘夷の者か?」

  「そうかもしれないですぜ」

  「え、いや、そのぉ…」










  違う違う、違いまさァ!!
  って、あれ?口調うつっちゃった?













  ってそんなことは、いいからァァァ!!










  「ち、違いますよ!ほら、なんて言いましたっけ?
   真選組?そう!それが市中の見回りしてるの見て、
   その辺に居たお姉さんに聞いたんですよ、
 









  『あの人たち、誰ですか?』










   って。そしたら、










  『あれは真選組って言うのよ。近藤さん、ていう局長がしきっててね。
   副長の土方さん、一番隊長の沖田さんが女性に大人気なのv』










   って返答されたんですよォ!!
   ね?!どこも怪しいとこないでしょ??!!」

  「だが…」

  「なんですか、まだ疑うんですか。セクハラで訴えますよ

  「セクハラは関係ねぇだろうがァァァ!!!










  土方さんがまたキレた。
  この人の方が私より叫んでると思うのは間違いか?あ?間違いか、コラ。










  「いいじゃねーですかィ、土方さん」

  「あ?何言ってんだよ総悟、明らかに怪しいじゃねェか」

  「でも、こんなアホそうな女に攘夷運動は出来ませんぜ、たぶん」










  ありがとう、沖田くん!!君が天使に見えるよ!!!
  腹黒なのに優しいじゃんか、コイツーー!!vV










  あ、でも言葉に多少、ひっかかりを感じるね、うん。










  「それに、これは有効に活用できますぜ」

  「どういうことだ、それは」

  「まぁ、任せてくだせェ」(ニヤリ)










  ひいィィィ!コイツ、絶対なんか考えてる!!
  絶対良からぬこと考えてる目だから、コレェェェ!!!








































  そして。










  「今日から真選組の一員となるちゃんだ。
   みんな、仲良くしてやってくれな」










  って、なんで入隊してんの私ィィィ??!!










  「ここで会ったのも何かの運命ですぜ」

  「違うから、マジで違うからね。ってか、いきなり入隊?なぜに入隊?」

  「はデスクワーク専門の隊員でさァ。よろしく頼みますぜィ」

  「無視ですか、コラ

  「お前ら、めんどくさい書類はコイツに押し付けていいぞ」










  土方さんまで何言っちゃってるんですか?マジで殺すぞ、コノヤロー。










  「ちょうど良かった、かったりぃと思ってたんだよ書類整理」

  「ちょうど良くねェェェ!!人を通りがかったタクシーみたいに
   言うな、コラァァァ!!
 
  「女中は無理そうですからねィ」

  「悪かったね、どうせ料理できませんよー。でも掃除は
   出来ますよー…ってか名前呼びか?いきなり名前呼びか?」










  さりげに『女中は無理』とか貶されてるしさ…。










  「だって『沖田くん』とか呼んでたじゃあないですかィ。おあいこですぜ」

  「あ、いやぁ、それは…(クセで、つい…)」

  「だれも『沖田くん』なんて呼びませんぜ?勇気ありますねェ、は……










  黒い!黒い雲が立ち込めてきたァァァ!!怖いよ、助けてお母さん……(何










  「ってかデスクワーク専門って、剣は使っちゃダメなんですか?」

  「お前、使えんのか?」

  「いえ…ただ、使った方がカッコイイかなと。一度、バトってみたかったし」(え

  「そんな理由で初心者に真剣さわらせるか、馬鹿

  「えー…」










  ひどいよ、土方さんは〜。










  「ま、いっか。実はこういう事務的なこと好きだし」

  「そいつァ、助かりまさァ」

  「今、『俺の仕事、全部やってもらいまさァ』とか
   思っちゃったりしたよね、キミ」

  「さすが、わかってますねィ」










  否定しろよ!!!










  「とにかく、書類の方は頼んだぞ」

  「…はい」

  「危ないから真剣にさわっちゃダメですぜィ、

  「はいはい」










  木刀なら許しますぜ、とか続ける沖田くん。










  「それと…お前の友達とやらは俺たちが探してやるから」

  「え…?」

  「心配しなくても平気ですぜィ」

  「……」










  不覚にもちょっと感動した。




















  なんだ、やっぱ優しいじゃん…。




















  「ありがとうございます、二人とも!!」




















  なんとかやっていけそうかも!とにかくを見つけなくちゃね!!

















  ♪♪♪あとがき♪♪♪

  始まりました、銀魂トリップ夢!!この作品は、『原作沿い+オリジナル
  それでトリップ!おまけに逆ハーちっく?』な感じになります。
  よろしくお願いします☆

  ってか大変ですよ。何が大変かって?そりゃあアレですよ、
  千夜もちゃん同様、銀魂初心者なんです
  それなのに夢とか(しかも長編?!)マジ、ありえないですよ。


  ちなみに、タイトルは千夜自身に対してのもの。
  最近、銀魂のトリップ流行ってるから(それこそ)便乗してみました。
  ネタが流行ってるからといって、千夜が成功するとは限らないですよね…。(T-T)