弐拾四話:顔に傷が残ったらどうしてくれんだよ、責任取れや




















          「ーっ!」

          「!」










          こんにちは、ですよ。
          今日は春雨事件(勝手に命名)の直後にと会う約束をしました。
          なんでも、3巻の内容を教えてくれるとか。
          明日からは護衛のお仕事だから、今日会うことにした。









          「ってかね…すでに春雨の船に
          桂さんと銀さんが潜入した時点で、3巻なんだよ?」

          「あ、そうだったの?」










          道理で話がわかんなかったワケだよ、
          だって2巻までしか聴いてないし。(おい










          「じゃあ…3巻の内容、話すね」

          「ハーイ」(素直








































          「…って感じかな」

          「なるほどね。…もしかして、明日の護衛も原作沿いなの?」

          「うーん…まァ、なら平気だと思うから
           あえて言わないでおくね」

          「ふーん?わかった」










          なんだかわかんないけど、が言うなら平気なんだろう。










          「ってかね、

          「何?」

          「なんで春雨の船に侵入したとき、真選組の隊服着てたの?」

          「そりゃ、着替えたからだよ」










          あの日は非番だったから、
          本当なら学校の制服を着ていたはずなんだけど。










          「なんで、わざわざ着替えたの?もし普段着(?)だったら
           一般市民が迷い込んだのかと思われて見逃してくれたかもしれないのに」

          「いや、何て言うの?かしこまった時にスーツ着るでしょ?」

          「…うん」

          「それと同じで、今の私にとってスーツの代わりがあの隊服なんだ」




















          かしこまるのとは少し違うけど、何かをやり遂げようとしたときに
          普段着なんて着ていけない。簡単に言えば、隊服は私の戦闘服。




















          「そういうワケなんでさァ」

          「もう…総悟のモノマネされても嬉しくないよ?
           本物じゃないんだし

          「ひどいね、アンタ」

          「が変なこだわり持ってるから」

          「ほっとけ」










          しかも制服は血で汚れたら嫌だし。…隊服は別にいいけど。(そこかよ










          「でもさァ、これ…顔、殴られたでしょ?」

          「ああ、うん…捕まるときに1発」

          「もうっ、傷痕とか残ったらどうするつもり?!」

          「いや、別に」

          「別にじゃないよ!お嫁に行けなくなっちゃうじゃない」










          なんで私の周りには、結婚の話する人ばっかなの…?










          「え〜…でも私、結婚するつもりないし困らないから」

          「ダメだよ!
           もしトリップしたままだったらココで一生を終えるんだよ?!
           だったら人生楽しまなきゃ損だよ!!」

          「って言ってもね〜…」










          結婚する気ないんだから、しょうがないじゃん?
          ってかアンタ『トリップしたままだったら』とかしっかり考えてるじゃん、
          いや、考えすぎだよ、楽しみすぎだよマジで。










          「あの時も危なかったじゃん、」

          「ああ、人質もどき(?)になってたとき?」

          「そう」

          「まァ、アイツらがおもしろがって私を人質にした。
           それで神楽ちゃんを救えたんだから、私は文句無いよ」

          「になくても私にはあるの!!」

          「いいじゃんか別に〜」










          まったく、アンタは反抗期の子供を抱えたお母さんかっ!!(何










          「銀さんが助けてくれなかったら、
           ホントに危なかったんだからね……」

          「……」

          「がみんなを助けたいの、よくわかるよ?わかるけど…」

          「……」




















          「お願いだから無茶はしないで?
           私にとっては、だって護りたいものの一つなんだから……」




















          「









           でも、私はっ「何かをする時は!」

          「!」










          は私の言葉をさえぎり、何かを言い始めた。










          「まず私に相談すること!1人で乗り込むより、
          2人で乗り込む方が勝てる確率も増すでしょ?」

          「…!」

          「乗り込むな、とは言わないよ。
           言っても無駄だって今回の件で再認識したし」

          「……」

          「ただ、私がいることを忘れないで。
           私だってやる時ァやる女なんだからっ!!」




















          知ってるよ……




















          「アンタがそういう奴だってこと…知ってるよ」

          「でしょ?だったら約束守ってね」

          「…わかった」




















          無茶はしない。でも、護りたいものは護る。これでOKでしょ!!




















          「

          「?」

          「あ、銀さんっ!!」

          「ちゃんと一緒にいたんだな」

          「う、ん…どうかしたの?」










          珍しく(?)真剣な表情をした銀さんが立っていた。










          「話があるんだ」

          「話?」

          「おう」

          「…じゃあ、私は帰るね!」

          「えっ、?!」

          「桂さんが心配するからー!!」










          気づいたときには、はけっこう遠くにいた。(早っ!)










          「1人じゃ危ないって!!」

          「平気だよーっ!
           近くまでエリーに迎えに来てもらってるからーー!!」

          「なんだ、『エリー』って?!」

          「エリザベスー!!」

          「…あ」










          なるほど。(納得)
          ってか、もうエリザベスと会ってる設定なの?










          とか考えてるうちには見えなくなった。
          (ホント、早いよ)










          「あ、じゃあ話ってヤツをしますか銀さん」

          「…そうだな」










          銀さんは私の隣にドカッと座り込んだ。










          「あの、それで話というのは……?」

          「




















           悪かったな……」




















          え……?




















          「な、なんのこと?私、何かされたっけ??」










          何もないと思うんですけど…。










          「あんとき、春雨の船に1人で乗り込んだんだってな」

          「!」

          「ちゃんに聞いた」

          「……」










          あの子…なんか情報屋の方が向いてるんじゃないのか……?










          「悪かったな…」

          「なんで銀さんが謝るの?私が勝手にしたことじゃん」




















          謝ってもらう理由なんてない……




















          「新八や神楽が捕まったこと知って、乗り込んでくれたんだろ?」

          「ま、まァ…そうだけど」

          「もし俺たちが出会ってなければ、
           はそんなことしなかったはずだ」

          「!!」

          「出会っちまったから…
           …はアイツらの存在を知り、それを助けに行った」




















          出会わなければよかった、ってこと……?




















          「キレイな顔に傷まで付けさせて…」

          「……」

          「俺が、あのとき…
           初めて会ったとき川原にいたりしなければよかっ「ふざけんな」

          「え…?」










          川原にいなければ良かった?




















          ふざけんのも大概にしろよ。




















          「私は…銀さんと、新八くんと神楽ちゃんと会えてよかった。
           (そりゃあ、もともと知ってはいたけど)
 









           会って一緒に過ごしたりして…楽しかった。
           これからも、きっとそうだろう。それを考えるとワクワクしてんだよ」




















          それを、会わなければよかっただと…?




















          「寝言は寝て言いな。それともアレか?
          『未来の奥さん』ってのは所詮おふざけの範囲だったってワケか」

          「違う!!」

          「何が?」

          「俺は本気で…
          『この子となら、ちゃんと生活していける気がする』って思った。
           だから真剣にと結婚しようとしてんだ!
           おふざけなんかじゃねェ!!!」




















          だったら……




















         「だったら『会わなければよかった』とか言わないでよ…
          なんか私1人で思い上がってたみたいじゃん、
          そんなんただのバカじゃん……」

         「、俺は…!」

         「そんな、哀しいこと言わないでよぉ……」




















          私は……




















          「私は必要ないの……?」




















          やっぱり、この世界には必要ないの……?




















          「そんなことねェ!!」




















          「!」




















          銀さんに抱きしめられた。
          でも、もう照れるとか気にしてる場合じゃなかった。










          「むしろ俺にはお前が必要だ、…」

          「銀さん……」

          「おふざけなんかじゃねェんだよ…信じてくれ……」

          「……」




















          私、ホントは……




















          「ホントは銀さんのこと疑ってなかったよ…?」

          「…?」

          「…だって銀さん、『未来の奥さん』コールしてるとき
           目がきらめいてんだよ。知ってた?」

          「え?あ、いや…(そうだったのか……?)」

          「いつもの死んだ魚の目じゃないの。
           だから『あぁ、この人は本気なんだな』って思ってた」










          滅多に見れない瞳(め)をしてた。










          「ただね、『会わなければよかった』なんて言われたから
           ムカッときて意地悪しちゃっただけ」

          「……」

          「ごめんね…」










          性格悪いなァ、私…(汗)




















          「わかってくれてたのか……」

          「…うん」

          「そうか…さすがだな。だから惚れたのかもな」

          「買いかぶりすぎだって(笑)」




















          私はただの女子高生ですから。
          …あ、今はちょっと違うか。(真選組とか入隊しちゃってるし)










          「そうだ!、顔の傷が治らなかったら
           銀さんが責任取ってやるからな!!」

          「あー、うん、治らなかったら…ね」










          『治らなかったら』のところを強調しておいたのは、
           ワケがあったりするのだ。
           (ってか、これで結婚しようという作戦でしょ明らかに!)








































          !!傷、治っちゃったのかよォォォ!!!」

          「まあね♪」

          「なんで治っちまったんだよバカヤロー!!
           俺の『責任とって結婚☆大作戦』がァァァ!!!」

          「何?そのネーミング…」










          昔から自然治癒力が高かったから、今回もすぐ治ると思った。
          だから、あんな約束を軽々としたんだよね〜♪










          「残念でしたね、銀さ〜ん☆」

          「くそっ、治ることわかってたんだな!?シクチョー!!










          ちょっと可愛そうだったけど、まァいいでしょう。(え?!





















          これからは、『会えてよかった』って言い合えたらいいね。























   ♪♪♪ あとがき ♪♪♪

春雨事件後の後日談でしたー!
いかがだったでしょうか??
千夜としては気に入っていますが、
改めて読み直すと変なところがあったり…。
まとめると、銀さんは本気だ!ってことです(笑)

さてさて、あんまり進まない原作沿いですが、
これからも頑張るので見捨てないでくださいね…!