弐拾九話:えーっと、真面目にやってるつもりではありますが
話があんまり進まないなァ
「あー、もうっ!なんで、こんなに書類が溜まるかな!!」
「それは総悟に言えよ…アイツがいつもいつもサボるからだろ」
「なんで総悟くんはサボるんですか、ったく!
いくら事務的なことが好きなさんでも
なんかちょっと嫌になってきました」
「耐えろ」
「耐えろって言われても…」
こんにちは、真選組の紅一点・です。
…この『紅一点』ってヤツ言ってみたかったんです、ハイ。
ってか、そんなことはどーでもいいから!
それより総悟くん!!奴ァまた仕事サボってさぁ〜、
まったく、やんなっちゃうよねェただでさえ今日は書類が多いってのに!
絶対、自分のやりたい仕事(バトル?)と
やりたくない仕事(書類関係)で分けてるね、うん。
「ちゃーん!ちゃん、いる〜?」
「あ、山崎さん。どうしたんですか?」
「ちゃん、どうして副長の部屋に…(まさか…!)」(よからぬことを妄想
「てめっ今、妄想したこと総て忘れろ」(黒い微笑み付き)←ちゃんだよ!
「あ、ゴメンナサイ……」
「…、口調」
「あ、スミマセンでした。えーっと…
『あなた、今妄想したこと総て忘れなさい』」
こんなんでいーのかな?
「…(だんだん口調っつーよりキャラが変わってきたな……)」
「ところで、何か用があったんじゃ…?」
「あ、そうだった!万事屋の旦那がちゃんに会いたがってるよ」
「銀さんが…?」
「……」
「うん、屯所の前で待ってる」
「そっか、じゃあ行ってきます」
何の用だろ?ま、とにかく行ってみないとね。
「…オイ、山崎」
「はい、なんですか?」
「お前、あの銀髪が変なことしないか見張ってろ」
「…はい。(副長、ちゃんのことホントに心配なんだなァ)」
「銀さーん!」
「おう、」
「あ、新八くんに神楽ちゃんも!」
「こんにちは、さん」
「〜、この間(花見のとき)は
とゆっくりしゃべれなくて哀しかったヨ」
「そうだねェ、総悟くんとバトってたしね☆」
あの後、しば〜らく続けてたしね。
「ホント、アイツ最悪アル!私との時間を潰して」
「お前だってノリノリで喧嘩してただろ」
「うるさいヨ、銀ちゃん!」
「…あ、それより銀さんどうしたの?何か用??」
「あー、それなんだけどよォ…」
「?」
銀さんは、なんだか言いにくそうにした。
(どーしたんだ?)
「頼む、!!ちょっとでいいから金、貸してくれ!!!」
「はい…?」
「いや、ホントちょっとでいいから。な?なっ?!」
突然のお願いに困惑したため、事情を聞くことにした私。
「え?衣装を借りたい?」
「そうそう」
「なんの?」
「えーとォ……河童」
「は?」
「だから、河童」
どうやら、銀さんは貸し衣装屋さんで何かの衣装を借りたいらしい。
…それが、河童の衣装なんだってさ。ってか、なんで河童?
「なァ、頼むよ〜。別に変なこと企んでるワケじゃねーからさー」
「えー?」(不満)
どーしよっかなァ…。
「…あ、そうだ!」
いいこと思いつきました、隊長!(誰
「銀さん、ちょっと待ってて!」
「ん?あァ…」
ピッポッパッポ…
トゥルルルルル…
ガチャ
「はい、もしもし!優柔不断なです!!」
「そんな挨拶はどーでもいいんだよ」
「ひどいなァ、」
「黙れや。それよりさァ、銀さんが河童の衣装を借りたいからって
金貸せって言ってんだけど、なんか原作にそんなんあったっけ?」
「河童?…あァ〜、あの話かァ」
「知ってんの?」
「うん」
でも、は細かく話さなかった。
(ケチってる…)
いや、前に聴いたけど。聴いたけど忘れた。
日常にいろんなこと起きすぎて覚えてられないからァァァ!!
「まァ、人助けだよ。銀さんまた(人間的に)カッコいいことしようとしてるから
貸してあげてよ、。ね?」
「うーん…わかった」
「じゃあね、もう斬るね」
「ちょっとお姉さん、変換間違ってない?」(汗)
「あ、ホントだ。切るね」
何をそんなに急いでんだろ…。
「今、桂さんとお買い物中なんだよvV」
そーゆーことですかァァァ!!!
「わかった、ごめん。じゃね」
「うん、バイバイ」
…アイツ、『斬るね』ってあながち冗談でもないんじゃない?
きっと『これ以上長くなるなら斬るね』ってことだよ。…ヒィィィ!!(震)
って、だからなんでアノ人たちは余裕で街中をうろついてんだ?!
真選組なめてんのかコノヤロー!!
「おーい、ちゃ〜ん?」
あ、しまった。銀さんのこと忘れてた。(酷
「はい、これ」
「ん?」
「お金、貸してほしいんでしょ?」
「あっ…サンキュ、」
「どういたしまして☆」
「新八くん、新八くん」
「?なんですか?」
「帰ってきたら何してたのか教えてね」
「え…」
「教えなかったらどうなるかわかってんな?」(黒)
「…ハイ」
これで、よし♪(何が
「はァ〜」
「おう、戻ったか」
「書類、少しは減りましたか?」
「…いや、全然」
「はァ?アンタ、私が銀さんと話してる間、何やってたんですか」
「そりゃあアレだ…休憩」
この忙しいときに休憩って、ちょっとォ!!
「ったく…仕方ない人ですね、土方さんも」
「おめーに言われたくねェ」
「うるっさい」
「…ちっ。(俺ァどうかしちまってんじゃねーか?
コイツと出会ってからなんか変だぜ…やけに心配になるし……
着物とか買ってやっちまうし……)」
早くこの書類どもを片付けて、何か食べに行こう!
お団子かパフェがいいなァ…。(おい
「…ん?」
「……」
「土方さん?どうかしたんですか??」
「あ…?」
「私の顔になんかついてますか?」
「な、なんだよ突然」
「突然って…土方さんがこっち、じーっと観てるから」
「なっ…!」
アレ、違ったのかな?
やばっ、私って勘違いヤローか、そうかコレ。(でも冷静
「(俺がコイツのこと観てた?!
やべェ、無意識にやってたぜ…
…ったく、ホントに俺…変なんじゃねーのか……?)」
「?」
なんなんだろ、ホントに…。
ま、あんまつっこまない方がいいのかも。
大人の事情ってヤツだ。(え
「こんにちは、突然ですが俺、山崎退です。
え?なんで出てきたのかって?
そりゃあアレですよ、みなさんに補足説明しとこーと思いまして。
副長のことですよ。
あの人、散々ちゃんのこと心配してたりしたクセに、
惚れてること自分でわかってないんですよ!
まったく、いい歳した大人が嫌になっちゃいますよねェ…中学生かっ!
と、ツッコミを入れたくなりますよ。
え?あ、今は屋根裏部屋から二人を監察してるんです。
バレてませんよ、あんな(グダグダな)副長にバレたら
俺も自信なくします。
それにしても副長、ホントにいいとこ取りだなァ…。
沖田隊長の意見に賛成したくなりますよコレ。
…あ、なんかそろそろ副長が冷静を取り戻してきそうなので、
去ることにします。俺だって堂々と登場したいのに、
いいように使われてますよねェ…」(泣)
「…オイ、」
「なんですか?」(でも目線は書類
「ずっと気になってたんだが…お前、もうここには慣れたか?」
「!」
「なんかアレだろ…この辺に詳しくねェみたいだし
田舎から出てきたんだろ?お前」
「え、えェ…まァ」
ホントは違うけど。とんでもないところから出てきたけど。(何
「それで…慣れたか?田舎から出てきたばっかりだと都会は疲れんだろ」
「そうですねェ…」
と、いうより総悟くんが書類を溜めることで
疲れが出てくるような…。(ワオ
「まァ、最初っからそんなに神経質になってませんよ。
だって、このけっこう大変な状況を
もですけどメチャクチャ楽しんでますからね!」
まァ、最初パニクッたのは事実だけど。
それでも、このトリップという状況を楽しんでる
私とは、ある意味トリップしたことの「恐怖」とか、
そんなんカケラも持ってないんだ。
シリアスになんか(たまにしか)ならない。
これからやりたいこと考えてるだけで楽しいし!!
「そうか…だったらいいんだ」
「土方さん、心配してくれたんですか?」
「あ…?違ェよ、ただホームシックになられたら
仕事がはかどらねェからな」
「えへへっ、ありがとーございます!!」
「だから違ェって言ってんだろ」
でも土方さんは優しいから、きっと心配してくれてるんだ。
…嘘つくの下手だな。
「じゃ、ちょっとサボり魔を捜しに行ってきますんで」
「無駄だと思うけどな」
「いーえ!もう私たちにばっか仕事やらせてムカつきましたからね!!
絶対見つけます!!」
「まァ、頑張ってくれ」
「おうよ!!」
あのヤロー、とっとと見つけてや…
「、楽しんでるんですかィ?」
「え?あ、うん」
「…そりゃあ、良かった」
土方さんの部屋を出たら、すぐ近くに総悟くんがいた。(コノヤロウ…)
「は意外に弱いんで、俺も気になってやした」
「総悟くん…ありがと、みんなホント優しいよね」
「そりゃあ惚れた女ですからねィ」
「……え?」
「なんでもありませんぜ」
そ、そうだよね、空耳だよね……。
「それにしても、総悟くん?」
「?」
「テメーの書類はテメーで片付けな。次、逃げたら斬るからな」
「りょ、了解でさァ……」
その日、屯所内では『沖田隊長をも凌ぐ腹黒が現れた』
という話題で持ちきりだったらしい…。
♪♪♪ あとがき ♪♪♪
うーん…なんだか思ってもみなかった方向に
進んで行きます、この連載…。
確かにちゃんはそれなりに腹黒な設定でしたが
沖田隊長…もとい総悟くんまでも凌ぐとまでは
いってなかったんですよねー…。
アハハ、完全にノリでやっちまった(おい!
そんなわけで総悟くんが弱弱しい感じになってしまって…
最強S王子(?)総悟がお好きな方、すみません(土下座
まぁ、こーゆーのもいいんじゃない?って方、
見捨てないでください…!(いつになく必死