五拾弐話:この魂だけは誰にも斬られはしない
「やっと来ましたねィ、」
「総悟くん!」
と一緒に急いで煉獄関に向かうと、
その入り口のところに総悟くんがいた。
「総悟くん……待たせてごめんね」
「いいや……思ったよりは早かったんで許しますぜ」
「ありがとう☆」
ここに来ること、踏み切れたのは駆けつけてくれたと……
総悟くん、あなたのおかげなんだよ…………。
「にしても……」
「?」
「なんでそいつも一緒なんですかィ?」
そいつ……?
「それって私のこと、総悟?」
「アンタに名前で呼ばれる筋合いはありませんぜ」
「それは残念」
あ、のことか!
「そ、総悟くん! は私が一人で無茶しないように
駆けつけてくれたんだよ」
「へェ……」
「総悟くんと、もいるし、これで無茶できるね!」
「(無茶する気、満々じゃあないですかィ、……)」
なんだか総悟くんが微妙そうな顔してるけど……。
「……とにかく、煉獄関の中にはすでに旦那たちがいまさァ。
後を追いますぜ」
「「了解!!」」
「ふざけやがってェ!! やっちまェ!!」
「死んでもしらねーぜ! こんな所までついてきやがって」
「まだ今月の給料ももらってないのに死なせませんよ!!」
「今月だけじゃないネ、先月もアル」
「先月はお前仕事なかっただろーが!」
「じゃあ今回はもらえるネ!」
ああっ! もう始まってる!!
「行くよ、!!」
「オッケー、!!」
「「食らえエエェェェェ!!!!!」」
「さんにさん! どうしてここに!?」
「決まってるでしょ、新八くん!」
「私たちもロマンティストだからね!」
「女なら負けるワケもねェ! やっちまえ!!」
「行けェェェ!!」
ザシュッ
「ぐああああ!!!」
「ああああ!!!」
ドサッ……
「「女だからってナメんなよ」」
「な、なんだコイツら……」
チャカ
「理解できねーか?」
「!」
「おおおお!!」
「ほあちゃア!!」
「はああ!!」
「死ねェェ、土方ァァ!!」
「ってさん、標的違うゥゥ!!」
「今時弔い合戦なんざ、しかも人斬りのためにだぜィ?
得るもんなんざ何もねェ、わかってんだ、
わかってんだよ、んなこたァ」
「あ、ごめん! 『死ね』=土方さんのための言葉だから、つい」
「アンタ何言ってんのォォォ!? 自分の上司でしょ!?」
「上司だって時に憎いと思うのさ」
「何キャラですか!?」
「じゃ、私は『死ね桂』って言わないとね!」
「便乗すんなァァァ!!」
「だけど、ここで動かねーと
自分が自分じゃなくなるんでィ」
私は私らしく、そうありたいと思うかぎり、
自分なりに生きてゆきたいと思うんだ。
自分が自分じゃなくなること、それほど哀しいことは無いよね。
「てっ……てめェら、こんなマネしてタダですむと思ってるのか?
俺達のバックに誰がいるのかしらねーのか」
「さァ? 見当もつかねーや、一体誰でィ」
ジャカ
「なっ……こいつァ!?」
チャカ
「オメー達の後ろに誰がいるかって?
僕たち真選組だよ〜」
「アララ、おっかない人がついてるんだねィ」
「あっ、土方さんだ!」
「やっぱり総悟と並ぶとカッコいいね!」
確かに決まってるかも!
「やべェ、幕府の犬だ!」
「ずらかれェ!!」
「土方さん、私も忘れないで下さいね!」
「お前さっき『死ね』とか言ってたろ聞こえてんだぞ」
「えっ!?」
土方さんの地獄耳!
「そ、それはアレですよ……一種の掛け声ってやつですよ!」
「なんで掛け声が『死ね土方』なんだ」
「それは私が真選組だからです!」
「意味わかんねーよ!!」
「じゃあ俺も『死ね土方』って言わなきゃならねェなァ」
「総悟、お前も便乗すんじゃねェェ!!」
「……チッ、猿どもが調子づきおって。
まァ、よいわ。いずれしかるべき処置をとる」
「今回は面白いものも見れたしな……ククク…………
(銀髪の侍に……あれが噂の黒蝶か……。)」
「結局一番デカい魚は逃がしちまったよーで
悪い奴程よく眠るとはよく言ったもんで」
そうそう、結局親玉は逃げちゃったみたいなんだよねー……
「やっぱり、悪の親玉は大抵がブサイクだから、
土方さんと総悟と銀さんの影に隠れちゃったんだろうねェ〜」
「えっ、、親玉の顔とか見てたの!?」
「いや全然」
「ってオイイイィィィ!!!」
あ、新八くんがつっこんでくれた。(何
「つーかついでにテメェも眠ってくれや永遠に
人のこと散々利用してくれやがってよ」
「だから助けに来てあげたじゃないですか、と一緒に
ねェ? 土方さん」
「(いや、確かにが来てくれたのは嬉しかったような
そーでもないような……)」
そしても来てくれたしね!(タッグを組むのが大好き)
「しらん、てめーらなんざ助けに来た覚えはねェ。
(まァ、だけは守らなきゃなんねーからな……
成り行きだ成り行き。)
だが、もし今回の件で真選組に火の粉がかかったら
てめェらのせいだ、全員切腹だから」
「「え」」
「ムリムリ!! あんなもん相当ノリノリの時じゃないと無理だから!」
「心配いりませんぜ、俺が介錯してあげまさァ
チャイナ、てめーの時は手元が狂うかもしれねーが」
「コイツ絶対私のこと好きアルヨ、ウゼー」
「総悟、言っとくけどてめーもだぞ」
「マジでか」
何ィ!?
「ってことは私も切腹ですか、土方さん!?」
「…………お前はいい」
なんで!? なんでいいの!?
「でも土方さんがに切腹命じたら人としてダメだと思うよ」
「どーゆーこと、!?」
「アンタはいけ好かねェが、その意見には賛成でさァ」
「マジでか総悟くん!?」
「ありがと、総悟」
「いえいえ」
なんかと総悟くんが妙に意気投合してるんですが!(何このノリ
「好きな人を殺すワケないもんね〜、土方さん♪
(私は何でも知ってるんだよ〜♪)」
「うっ、うるせェェ!
だいたいてめー、なんで普通にここにいやがんだ攘夷志士のくせに!
わざわざ逮捕されにきたのか!?」
「やだなー、今日はオフですから(笑)
攘夷志士じゃないですよ」
「オフだろーがオンだろーがテメェは紛れもねェ攘夷志士だろ!!」
「と土方さん、何の言い合いしてるのかな?」
「さァ? 奴らはほっといて帰りましょう、」
「え? でも……」
「いいからいいから」
いいのかなー……
…………ま、いっか。(えええ
「じゃ、銀さん、私たち帰るね!」
「おー、気をつけて帰れよォ〜」
「銀さんも、怪我してるんだからちゃんと休んでね?」
「…………おー」
今の間は何だ?(誰
「ってオイ! なに先に帰ってんだ、お前ら!」
「、待ってよ! 途中まで一緒に帰ろー!」
「おめーは来んな!」
「なんですか土方さん、その言い草!
もしかしてアレですか惚れた女以外には厳しい男ですかコノヤロー!」
「ううう、うるせェェ!!」
なんだかんだでワイワイしながら帰りました☆(笑)
私のやりたいこと、あやふやで自分でもはっきり解らないけれど、
自分の魂に嘘をつくことだけは、しないようにって思う。
何にしろ、楽しむことが大切だけどね☆
♪♪♪ あとがき ♪♪♪
イマイチ親友タッグが上手くいってなくて
残念に思っている千夜です(オイ
やっぱやり過ぎはダメですね……。
ここの銀さんと総悟くん、ほんと格好いいです!
惚れますよね!絶対惚れますよね!!(熱弁
ところで、ちゃんと土方さんが
何やら犬猿の仲みたいな感じに?
当初そんな予定では無かったのですが……。
でも、ちゃんは攘夷志士で
土方さんや総悟くんは真選組なんだから
否応なしに関わることになるような
そうでもないような(曖昧