10代目のお姉さん!
みなさん、こんにちは。沢田綱吉です。
今日はオレの姉・姉ちゃんについて話します。
「ツナー、もう出ないと送れちゃうよ!」
「う、うん!」
姉ちゃんはオレの1つ上で、並盛高校に通っている。
テニス部に所属してるんだけど、今日は朝練がないみたい。
そういうときは、途中まで一緒に登校するんだ。
「よっス、ツナ」
「あ、山本! おはよう」
少し歩いたところで、山本と会う。
「おはよう、山本くん!」
「うっす、さん」
「ねえ、山本くん聞いてー!
ツナったら、急ぎすぎてご飯をのどにつまらせちゃったのよ」
「ちょっ……姉ちゃん!?」
余計なこと言わないでーーー!!
「ははっ、ちょっと落ち着こうぜ、ツナ」
「う、うん……そうだね」
姉ちゃんに悪気はないと思うんだけど……
オレの失態を山本にバラさないでほしかった。
「ツナ、もっと噛まなきゃダメよ?」
「うん……」
「ツナはヘビじゃないんだから、丸のみはダメ!
ツナはマグロなのよ!」
「え!?」
いや、何言っちゃってんのーーー!?
「ははは!
さん、相変わらず面白いっスね」
「それほどでも」
山本ー! それ褒めるところじゃないよ!
姉ちゃんも、照れるところじゃないから!
「10代目ーーーーーーー!!」
そして、なんかもう一人キターーー!!!
「10代目……あ、さんもご一緒でしたか!
お二人とも、おはようございます!!」
「お、おはよう、獄寺くん」
「ふふ、今日も元気ね、隼人くん」
「…………ん?」
はやとくん??
「ちょっと待って、姉ちゃん!
獄寺くんのこと名前で呼んでたっけ……?」
「昨日から呼ばせてもらってるの!
苗字だと噛んじゃうんだもん」
いや、『ごくでら』くらい噛まずに言って!
「1お代目のお姉さまであられるさんから、
名前で呼んでもらえるなんて……恐縮っス!!」
「ううん、私の方こそ馴れ馴れしくてごめんね……?」
「そ、そんなことないっスよ!
むしろ嬉し……」
「え……?」
「あっ、いえ! 何でもないっス!!」
あれ、もしかして獄寺くん……
「ツナ、今ごろ気づいたのか?」
「ってことは山本は気づいて……?」
「まあな。けどオレもさんのこと狙ってんだ。
アイツにだけいいとこどりさせねぇよ」
山本が黒い!
なんでここの管理人はすぐ山本を黒くするんだよー!
場を和ませるキャラがいなくなるってのに……!
(すみません by管理人)
「と、とにかく学校に行かない?」
「あ、そうね、遅れちゃう!」
姉ちゃんがそう言って走り出す。
「さん、走ると転びますよ」
「もう、山本くん!
私はそんなにドジじゃないわよ」
「前にそう言って転んだの誰でしたっけ?」
「〜〜もうっ!」
山本がいつの間にか、
ばっちり姉ちゃんの隣を確保している。
「…………」
ヒイイィィィ!
獄寺くん、かなりイラついてるよ……!
―学校にて―
「はぁ……」
なんかもう、登校するだけで疲れた……。
獄寺くんも山本も、姉ちゃんのこと好きだったんだな。
初めて知ったよ。
オレ、そんなに鈍いのかな……。
「ねぇねぇ、ツナくん」
「きょっ、京子ちゃん!?
どどど、どうかした?」
うわー!
京子ちゃんが話しかけてくれたよ……!
「あのね……校門に立ってる女の人、
ツナくんのお姉さんじゃないかな?」
「え……?」
京子ちゃんはウチに遊びに来たときに、
姉ちゃんとも会ってるんだよね。
そんなことを考えながら、窓から覗いてみると……
「あ、ホントだ」
校門のところに、確かに姉ちゃんが居る。
しかも、明らかに不良っぽい人たちに絡まれていた。
「いやホント何してんの、あの人!?」
まったく……!
とにかく姉ちゃんのところに行かないと、と思ったとき。
校舎から二人の生徒が出てきて、
姉ちゃんの方に向かって歩いていた。
「獄寺くんと山本だ!」
っていうか、さっきまでそこにいたのに、いつの間に!?
「……って、そんなこと考えてる場合じゃない!」
オレも行かないと……!
「おい、姉ちゃん。こんなところで何してんだぁ?」
「弟のお弁当、渡すの忘れてたから戻ってきたんです」
「おー、そいつは兄弟想いなこった」
「そんなことよりさ〜、俺たちと遊ばね?」
「結構ですっ!」
「まーまー、いいじゃん」
「離して……!」
ドガァン!!
「……!?」
「なんだ、今のは!?」
「おい、テメェら……
その方をどなたか心得てんのか? あぁ!?」
「悪りぃけど、その人には手ぇ出さないでくれよな」
「隼人くん、山本くん!」
「あぁ!? んだテメェらは!」
「はあ、はあ……」
やっと追いついた……
と思ったら、めちゃくちゃ危険な雰囲気なんですけど!?
「行くぜ! ロケットボム!!」
「時雨蒼燕流、攻式・八の型“篠突く雨”!!」
「ちょっ、ちょっと二人とも!
なんでヴァリアー相手に使った技を一般人に使うの!?
ちょっと落ち着いてよ!
――そして。
「屍だ……!」
これじゃあ、ヒバリさんのやってることと変わらないよ!
「ありがとう、二人とも!」
「いやいやいや!」
なんで普通にお礼言ってんの、姉ちゃん!
ココはつっこむところじゃないの!?
「さんが無事なら、それでいいっスよ!」
「アイツらも、もう二度と悪さしないだろうしな」
しないよ!
もう怖くて二度としないよ!
「ふふ、ホントにありがとう!」
「いえ!」
「次からは気をつけてくださいよ」
「うん」
「……はぁ」
と、とにかく、オレも姉ちゃんのことは大切だし……
何事もなくて良かったな。
「隼人くん、隼人くん」
「何スか?」
「耳貸して!」
「……?」
「あのね……山本くんもカッコ良かったんだけど、
隼人くんの方がもっとカッコ良かったよ!」
「……!」
「ありがとう」
「い、いえっ……」
…………アレ?
姉ちゃんって、もしかして……!?
「ツナ、今ごろ気づいたのか?」
「ってことは山本は気づいて……?」
「まあな。けどオレもまだ諦めてないぜ?
いつかアイツに勝ってやるからな」
再び山本が黒い!
どんだけ山本を黒くすれば気が済むんだよ、ここの管理人は……!
(すみません by管理人)
姉ちゃんについてのまとめ。
天然でツッコミどころ満載。
そして、どうやら獄寺くんのことが好きみたい……。
END
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◇ベンジーさんのリクエスト夢◇
初期に書いたものなので、かなり加筆修正させて頂きました。
とりあえずギャグ路線はできるだけ生かしつつ……
VSみたいになってますが、獄寺夢です。
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