送信者:キラ・ヤマト
日時:2013/02/18 07:43
宛先:
件名:おはよう
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おはよう、。もう起きてる?
…いや、やっぱりまだ寝てるかな。今日は仕事も休みだって言ってたも
んね。いつも頑張ってるんだから、休みの日くらいゆっくりしてほしい
し、別にこのメールを読んでも返事は急がなくていいよ?
それはそうとね、。今日は僕たちが出会ってからちょうど5年の日
なんだ。おめでたいよね。5年って簡単に言うけど、改めて考えてみる
とけっこう長いと思うんだ。その長い時間の中で、僕は君とたくさんの
思い出を作れたよ。いろんな場所へ出かけたりとか、いろんな話をした
りだとか…たまに喧嘩もしたけれど、それも今になってみればいい思い
出だと思う。
伝えたいことはたくさんあるんだけど…とりあえず、今はひとつだけ。
…ありがとう、。僕と出会って、僕と一緒に歩く運命を選んでくれ
て。できれば、明日からもずっと、僕と一緒に歩くこの運命を選んでい
ってほしいんだ。
僕はもう、選んだから。
君と共に歩き続ける運命を――
送信者:イザーク・ジュール
日時:2013/02/18 11:58
宛先:
件名:まだ家に居るか?
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今日は本当に済まなかった。予定では、朝から一緒に出掛けるはずが
余計な仕事(というのは言いすぎか)が入ってしまって…結局はこんな
時間になってしまった。済まない、。
話は変わるが…今日は、俺がお前と出会ってから5年の日らしい。あ、
いや、その…「らしい」というのは、忘れていたわけじゃないんだ。
ただ、なんと言うか…少し、照れくさかっただけで。別に他意は無い。
お前と出会ってから、俺は色々と考えさせられることが多かった。軍の
在り方、隊長としての自分、本当に守りたいもの…お前の言葉を受けて
色々なことを改めて考えてみた。そうすると今まで見えていなかったも
のが見えてきたり、新たな発見をしたりと、俺にとって本当に有意義な
時間だった。
そんなお前だからこそ、俺は心から尊敬していて大切に想っているし、
これからもそばに居てほしいんだ。これから家まで迎えに行くから、そ
のときにもう一度話したい。俺とお前の、この5年の月日のことを。
へ
こんな風に改めて手紙を書くのは、慣れないが…お前に伝えたい
ことがあるんだ。何かと読みにくいところがあるかもしれないが、
できれば最後まで読んでほしい。…頼む。
お前と出会ってから、今日で五年だな。その間に色々なことが
あった。ここでは語りつくせないくらいに。お前は門番ピエロの
誤作動でこの世界に招かれたわけだが…それを、どう考えているん
だろうか。本当はずっと聞きたかったんだが、怖くて聞けなかった。
この世界のことに、俺がお前を巻き込んでしまったから。
けど…今までその疑問をお前にぶつけなかったのは、お前がお前
なりに前を向き、懸命にやってきてくれたからだ。戦いなどとは
無縁の世界に居たお前が、今の力をつけるまでには相当の努力が
必要だっただろう。確かに他の面々と手合せや特訓をしている
様子はよく見られたが、それ以外にも、きっと隠れて特訓を続けて
いたんだろうな。
…お前は今、この世界に残ることを決めてくれた。ギンタのように
元の世界には帰らずに。それがどんなに嬉しかったか、俺は未だ
きちんと伝えられずにいる。
だから、。
この手紙を読んだら、俺のところに来てくれないか。そのときに、
ちゃんと伝えるから。
アルヴィス
ちゃんへ
今日で自分らが出会ってから、五年が経ったんやな。
ちょお照れくさいねんけど…節目っちゅーやつやからな。
ちょっと手紙書いてみたわ。暇なときに読んでくれな。
ちゃんはどうなのか解らへんけど、自分が君に惹かれたのは
もう出会ったその日やった。ルべリアの同志たちの墓を見たとき、
君は静かに涙を流しとったな。それが、そのときの自分にとって
は、衝撃やった。こんな風に、知らない誰かの死を悼むことが
出来る人間がおるんやって。
君はいつも前を向いとったから、気づかんかったやろ。自分が
いつも君を見ていたことに。出会ったその日から、もうずっと
君のことが気になってしゃあなかった。無駄に声を掛けたりとか
ちょお口説いてみたりとか…君は呆れながらも、ひとつひとつ
答えてくれよった。それが、めっちゃ嬉しかったんや。
なあ、ちゃん。自分と共に在ることを選んでくれて、ほんまに
ありがとうな。感謝しとるよ。用があるからちょい出かけてくるけど、
これを読んだ頃を見計らって帰ってくるからな。待っててや。
ナナシ
手のかかる天然馬鹿へ
のっけから喧嘩売ってるのかって?ほう、よく解ったじゃねぇか。
珍しく勘が冴えてるな。褒めてやる。…冗談だ。そうやって真面目に
受け止めるから、お前は天然で馬鹿なんだ。少しは自覚しろ。
お前と俺らが出会ってから、五年が経ったそうだ。八戒が騒いで
いた。「今日はご馳走ですね」ってはりきってたぞ。良かったな。
だが、あれから五年か…割と早かったな。別にその前まで時間の流れ
を遅く感じてたわけじゃねぇが、お前が旅に同行するようになってか
らは、殊更に早く感じた。特に理由は無ぇが。
俺は、お前は間違いなくどこぞの刺客だと思っていたんだがな。
こういう予想はだいたい外れねぇんだが、お前については見事に外れ
たな。まあ、お前みたいな馬鹿が刺客なんで出来るはずねぇか。よく
考えてみれば解ることだな。
…今、これを読んで頭にきているだろう。だからお前は馬鹿なんだ。
最後までちゃんと目を通せ。一度しか言わねぇぞ。
――、愛してる。これからも俺のそばに居てくれ。
玄奘三蔵
へ!
俺、手紙とか初めて書いた!いつもならこんなことしねぇんだけど、
なんか顔見ると言いたいこと言えなくなりそうだからさ。どうやって
書いたらいいかもよく解ってねぇけど、とりあえず書いてみるな!
お前と出会ってから、今日で五年目になるんだってさ。さっき八戒が
教えてくれたんだ!今日はごちそうだって言ってたぞ。楽しみだな!
初めて会った日、お前の登場の仕方はさすがに俺もびっくりしたよ。
まさかあんな風に現れるなんてさ!それから異世界から来ただとか
色々聞いたけど…俺は最初から、お前のこと信じてた。みんなは、敵
じゃないかとかちょっと疑ってたけどさ。
本当に、敵じゃないって俺が思ったのは、ただの勘なんだ。でも、
その勘は絶対当たってるって思ってた。理由は無いけど…でも、絶対。
お前は敵じゃないって、自信があった。今思えば、俺の勘、ばっちり
当たってただろ?さすが俺!お前もそう思うだろ。あんとき俺の勘を
バカにした悟浄に、後で言ってやろうな。
えーと、それでさ…、今までありがとな。俺のそばに居てくれて。
俺のいろんなとこ見ても怖がらずにそばに居てくれたのは…本当に、
嬉しかった。これからも、ずっとそばに居てくれよな!
孫 悟空