ダダダダダダ…
「ごーくーでーらー!!」
「……んだよ」
「黙って協力しろ!」
「…………」
あれ?
獄寺が黙り込んでしまったよ?
「テメェ、ふざけてっと果たすぞ」
「これは失礼♪ 色々と説明が抜けてしまったね」
「……(マジうぜーコイツのキャラ……)」
コノヤロー獄寺!
今、めっちゃ失礼なこと考えただろ!!
「…………で?
何に協力すんだよ、俺は」
「協力してくれるのか! さすがごっきゅん♪」
「ごっきゅん言うな」
とか言いつつ優しいんだよなーコイツ。
そんなツンデレなところも好きよ!
「あのねー、明日はハルちゃんの誕生日なワケよ〜」
「アホ女の?」
「てめっアホ女言うな。ハルちゃん可愛いだろーが」
「(付き合いきれねぇ……)」
おほほほほ!
付き合いきれなくても付き合ってもらうわよ!!
(ちなみに、私は読心術を心得ている)
「それでね、せっかく学校もお休みなワケだしさ、
ハルちゃんにはツナと一緒にお出かけして欲しいなって」
「バカ言うな、アホ女なんかと出掛けたら
10代目に迷惑がかかる」
「そんなことないよ、ツナは優しいもん!」
「それはそうだけどよ……」
まぁ獄寺の意見は全て却下ということで。
「だからね!
明日ココに来るように、ツナに伝えてほしいんだけど」
「何だ、この見づらい地図……
つか何なんだよ、ココ」
「ヒミツ!
ちゃんとツナに来るように伝えてね?」
絶対だよーー!!
「っておい!
どこ行くんだ、お前は……!」
「私はハルちゃんをけしかけてくるよー!」
これから、一緒にケーキ食べる約束してるんだよね!
「仕方ねぇな、のヤツ……」
「……あ! さ〜ん!!」
「ハルちゃん、お待たせ!」
「ぜんぜん待ってないですよ〜」
あーもうホント可愛いなぁ、ハルちゃんは♪
「……というワケでね!
明日はツナと出掛けてもらおうと思って」
私からの誕生日プレゼントってことで!
「はひー、ホントですか!? 嬉しいです〜!
でも獄寺さんが協力してくれるんでしょうか?」
「平気よ!
ごっきゅんは、ああ見えて実は優しいから」
「さんが言うんでしたら、大丈夫ですね!」
「おうよ!」
ってか協力しなかったら果たす。
「一応『お出かけ』ってことになってるんだけど、
ここで1日ゆっくりしてもらおうと思って」
「この写真……お城か何かですか?」
「そう! 私がこの間、建てたんだよ♪」
「さんが!?
はひ〜、びっくりですぅ〜〜」
お小遣いが溜まったから、
ずっと欲しかったお城建てたんだよ!
素敵でしょ、ココ!!
(何気にお金は持っている私)
「なんかテキトーに可愛いドレスとか用意しとくから、
ハルちゃんは早めに来て着替えようか」
「わかりました!」
さてさて、どんなドレスにしようかな〜!
「ハルすっごく嬉しいです……
ありがとうございます、さん!」
「ううん、いいんだよこれくらい!」
だってハルちゃん可愛いもんね♪
「じゃ、今日はもう解散しよっか!
ケーキも食べ終わったし」
「はい、本当にありがとうございます!」
あとはごっきゅんだけど……どうなったかな〜。
ちょっと電話してみよ!
「もしもし、ごっきゅん?」
「ごっきゅん言うなっつってんだろ」
「失礼しました、獄寺くん。ツナの方はどうですか?」
「…………」
あ、コイツまたイラッときてるよ。
「……10代目はお優しいからな。来てくれるそうだ」
「ホント!?」
「ああ」
「やったぁ! ありがとー獄寺、大好きよ!!」
「なっ、何言ってんだよ!」
かわいい、照れてるー!
「んじゃ、また明日ね! ありがとう、ごっきゅん!」
「次、『ごっきゅん』って言ったら果たすからな!」
「分かってるよ♪ じゃあね」
「……おう」
よしよし、あとは明日を待つのみよ!
そして、翌日。
「ハルちゃーん、こっちだよ!」
「おはようございます、さん〜!」
「おはよう!
ツナが来る前にドレスアップしちゃおうね」
「はい!
でもその前に、一つお願いがあるんです」
「うん、何?」
「出来ました〜!
すごく似合ってますよ、さん」
「え、あ、ありがとう……じゃなくって!」
なんで私がドレスアップしてるわけ!?
「今日はハルちゃんが主役でしょ?
これじゃまるで……」
私が主役のような……
「ハルはとりあえず普段着のままでいいです!
さ、こっちですよ、行きましょう!」
「え? え?
あの、ハルちゃん、ちょっと……!」
ていうかハルちゃん……
なんでココの構造とか知ってるの!?
そしてズルズル引きづられてるし、私……!
「ツナさ〜ん!
ん連れてきましたよ!」
「ご苦労様、ハル」
「これくらい任せてください!!」
え?なに? どーなってんの??
「ちょっとハルちゃん、どーゆーこと……?」
「ふふっ、もう少し待っててください♪」
「え? え?」
私の方が何かの大作戦に巻き込まれてるのは、
果たして気のせいか……
……いや、気のせいじゃないよな明らかに!!
「ハルー!
こっちも準備できたから入ってきて!」
「了解です、ツナさん!」
何する気なんだろう、この子たち……
とゆーかココ、お城の中に作った教会だよね?
あったら素敵じゃーんってノリで作ったんだけど、
こんなところで、いったい何を……。
「じゃじゃーん♪」
「……!」
ハルちゃんが扉を開けたその先には……
なぜかごっきゅんがいた。
「……ごっきゅん?」
「……今度それ言ったら果たすって言っただろ」
「いや、問題はそこではなくてですね」
なんで白スーツなんですか!?
でも、なんか……
「これは、ものすごくカッコいい……」
「なっ、何言ってんだ!」
「ってかこのシチュエーション……まさか?」
「さんと獄寺さんの結婚式ですぅー!!」
やっぱりですかーーーい!?
「さんがプレゼントをくれるって知って
ハルもすごく嬉しかったんですが……」
今回はハルの方がプレゼントしてみました!
「でも、私は誕生日でもないのに」
「それは関係ないですよ!」
いつも仲良くしてもらってるので、そのお礼です!
「それにですね〜……ハルはこれから、
ツナさんとお買い物に行くので大丈夫です!」
「えっ、ほんと?」
「はい!
ちゃんとプレゼント頂いてますから」
あ、そうなのね……
「何はともあれ、ありがとうハルちゃん!」
「どういたしまして!
じゃあツナさん、ハルたちは行きましょう」
「あ、うん。じゃあね、2人とも」
「うん、ツナもありがとー!」
そうして二人は、さっさと出て行ってしまった。
「教会も作っといて良かったなぁ♪」
「どーせ気まぐれだろーが」
「それでもいいもん、
こんなカッコいいごっきゅん見れたし!」
「ごっきゅんって言うな」
「じゃあ隼人」
「…………」
また照れてる!
やっぱ可愛いなぁ〜♪
「好きだよ、隼人!」
「お、オレだって……お前のこと好きだかんな!」
「うん、ありがと!!」
まさか言ってくれるなんてね!
すっごくいい日になったなぁ♪
――翌日。
「さ〜ん!!」
「あ、ハルちゃん!」
「見てくださいー!
昨日ツナさんがコレ買ってくれたんですぅーー!!」
「マジで?
めちゃくちゃかわいいね、このぬいぐるみ!」
「ですよねー!!」
「あの、10代目……」
「ん?」
「……アレかわいいっスか?」
「…………いや、あの二人の趣味が変なんだと思う」
「…………」
結局よく分かんなくなっちゃったけど、
みんな幸せだからいっか!
ありがとう、ハルちゃん!
大好き!
(ずっと友達でいてね!)
++++++++++++++++++++++++++++++
このヒロインはハルちゃんが大好きすぎて
いつも、なんでもやってあげちゃう感じなんです。
なので、たまには自分が何かお返しを……
と思ったハルちゃんが、逆サプライズをしかけるわけですね。
ここでの獄寺はただのツンデレなので、
彼女のことは大好きだと思います。