江戸に来てからいろんな人に会ったけれど、
          まだまだ面白い人はたくさんいるみたい。


          その人たちとも、少しずつ知り合ってゆきたいけど……
          でも、知り合ったみんなとも、もっと仲良くなりたいな。




















僕らが過ごす日々――プロローグ



































          「〜、一緒に定春の散歩行こうヨ!」

          「うん!」


          神楽ちゃんとは特に、銀さんと三人で一緒に住んでるから、
          あれからどんどん仲良くなっていった。

          ……あ、もちろん新八くんもだよ!



          それで、事あるごとに声をかけてくれるから、
          あたしもすごく嬉しいんだ。





          「銀ちゃん!
           私、と一緒に定春の散歩行ってくるアル!」

          「おー、気をつけろよ、

          「オイてめー天パ、私の心配もしろよコルァ」

          「いや、おめーはアレだって何も心配いらねーだろ」


          二人のやり取りは、毎回すごく面白くて……






          「……あはは」


          思わず笑っちゃうんだよね。















          「何か面白かったアルか?」

          「う、うん、二人の会話が少し……」

          「…………」


          もしかして、笑われたのが嫌だったかな……?






          「……が笑ってくれたから、
           銀ちゃんの暴言は水に流してやるヨ」

          「なんで上から目線?」

          「さっ、! 気を取り直して散歩に行くアル!」

          「う、うん!」


          良かった、大丈夫だったみたい。











          「あァ、そうだ、

          「うん?」

          「途中で新八に会ったら
          『ジャンプ買ってこい』って言っといてくれねーか」

          「えっ……」


          ジャンプって……





          「それなら、あたしがお散歩の帰りに買ってくるよ?」

          「いや、新八に買わせるからいいって」

          「でも……」


          それじゃあ、新八くんが可哀想というか……
          (せっかく、早くから万事屋に出勤してくれるのに……)


          でも、銀さんって意外に頑固だからね。
          ここはとりあえず、話を合わせておこう。






          「解った、新八くんに言っておくね」

          「悪りィな」

          「ううん、それじゃ行ってきます!」

          「銀ちゃん、ちゃんと留守番してろヨ〜」

          「少なくともお前よりはちゃんとできるだろーよ」


          さてと。












          「行こっか、神楽ちゃん!」

          「そうネ!」

          「ワンッ」


          神楽ちゃんの返事に合わせるようにして、
          定春も返事をしてくれたみたいだ。



          これからお散歩コースを一回りして、
          (おそらく)途中で新八くんに会って……





          「あっ、そうそう。
           それと、ジャンプも買わないとね」


          さぁ、一日の始まりだね。




















          To Be Continued...「第一話 くの一との遭遇