遙かシリーズが十周年とのことで、お祝いをしようと思います。
でも一人一人やるのは大変だし
みんなのスケジュール(?)が合わなかったので
とりあえず月ごとに集まってもらうことにしました。
2010.10 秋月千夜
「…………ということで、あたしが皆さんを集めました!」
十月某日、都内某所にて。
ここに、十月に誕生日を迎える面々が集められていた。
管理人である秋月千夜は、その旨を彼らに伝える。
「我らはあなたの指示に従えばよいのでしょうか」
「その通りです、頼久さん!」
源頼久の言葉に、いつものごとく元気よく答える管理人。
「十年ですか……なるほど、祝うには良い節目ですね」
「頼忠さんもそう思いますよね!」
祝うということに対して、どうやら賛成しているらしい源頼忠。
「……何故ここに集められたのかは解った。
それで、具体的にはどうするつもりだ?」
そう言ったのは、普段は口数の少ないカリガネである。
どうやら早めに戻りたいらしく、さっさと本題に入れという様子だ。
「早く帰らないと……約一名、腹が減ったと騒ぎ出す」
「な、なるほど……」
たぶんその「約一名」ってサザキのことだろうな、と思いながら
管理人はさっそく詳しい説明に入ることにした。
「じゃ、とっとと説明しちゃいますね!」
管理人は、今回も例のボードを取り出す。
そして、一部分を隠している紙をめくって言った。
「十月生まれへの指令:騎士になりきれ」
指令を見た後、一行は場所を移した。
管理人が権力を行使して用意した例の大きな館である。
今回も、ここから扉を開けてそれぞれの道へ進むらしい。
「着替えも済みましたね!
うん、皆さん似合ってます♪」
三人はこれから異世界に行き、騎士になりきるのだという。
よって、服装もそれに見合うものに着替えていた。
「何やら窮屈ですね……」
そう言って己の纏っている洋服に目を向ける頼忠。
隣に居る頼久は何も言わないが、同じくどこか動きにくそうだ。
「……このくらいなら問題はない」
着替えても涼しい顔をしているカリガネ。
どうやら、このくらいは何ともないらしい。
「『騎士になれ』とは言いましたが、結局、
頼久さんや頼忠さんは今やってるお仕事とそれほど変わりません。
ただ、異国の服装、異国の邸(お城)で過ごすって感じです。
刀を使うところも同じですね」
「そうなのですか」
「それならば、我々でも務まりますね」
管理人の言葉に、安心したらしい頼久&頼忠。
「ちなみに、皆さんにはお姫さまであるさんを守って頂きます」
「を?」
「はい」
の名前を耳にし、カリガネが聞き返した。
「別にものすごい危険があるわけじゃないので、
あんまり気を張りすぎず……普段通り、警護してください」
「承知致しました」
返事をした頼忠と共に、頼久とカリガネも無言で頷いている。
「それじゃ、向こうに続く場所まで案内しますね!」
そう言いながら、管理人は三人を扉が並ぶ場所まで案内した。
「ここに三つの扉がありますが、
皆さんにはそれぞれ別の扉を開けてもらいます」
「どの扉を開けるのか決まっているのか」
「うん!頼久さんが左の扉、頼忠さんが真ん中、
カリガネが右の扉ね」
「はい」
一通り説明をした管理人は、最後に言った。
「それでは、皆さん。騎士として行ってらっしゃい!!」
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