遙かシリーズが十周年とのことで、お祝いをしようと思います。
          でも一人一人やるのは大変だし
          みんなのスケジュール(?)が合わなかったので
          とりあえず月ごとに集まってもらうことにしました。

                          2010.3 秋月千夜




















          「…………ということで、あたしがお三方を集めました!」



          三月某日、都内某所にて。
          ここに、三月に誕生日を迎える面々が集められていた。
          管理人である秋月千夜は、その旨を彼らに伝える。










          「では、あなたが案内をして下さるんですね」

          「その通りだよ、彰紋くん!」



          彰紋が確認をすると、管理人は毎度おなじみ、元気よく答えた。
















          「お祝いか……いいかもね!」

          「ですよね、景時さん!」

          「パーっとやるのは得意だからね。安心しな」

          「頼もしいです、岩長姫!」



          彰紋に続き、企画にノリノリの梶原景時と岩長姫。
          一月や二月と違って、今回の面々は皆やる気のようである。















          「それで、具体的にはどうするんですか?」



          彰紋は、疑問に思っていたことを訪ねた。
          ……やる気なメンバーが集まっていることもあり、
          説得する手間が省けたな、と管理人は密かに考えていたりする。










          









          「はい、ではこれから詳しく説明しますよ!」



          そう言いながら、管理人は毎回持ち出しているあのボードを取り出す。
          そして、一部分を隠している紙をめくって言った。















          「三月生まれへの指令:ウェイターになりきれ」
















































          あの後、指令を見た管理人たちは、場所を移した。
          管理人が権力を行使して用意した例の大きな館である。
          どうやら、今回も同じように、
          ここから扉を開けてそれぞれの道へ進むらしい。















          「着替えも済みましたね!
           うん、皆さん似合ってます♪」



          三人はこれから現代に行き、ウェイターになりきるのだという。
          よって、服装もそれに見合うものに着替えていた。










          「うーん、何だか変な感じだなぁ」



          そう言ったのは景時だった。
          やはり現代の服装を初めて着るからか、落ち着かない様子である。















          「でも、普段と違った格好というのも楽しいですよね」



          同じく着慣れない様子ながらも、楽しんでいる彰紋。
          心なしかわくわくしているようにも見える。















          「とりあえず、これを着て異世界に行きゃあいいんだね」



          けど、異世界に行って何をするんだい?と岩長姫は続ける。
          その疑問は他の二人にもあったようで、黙って管理人の答えを待っていた。










          「皆さんには、ウェイターになってさんをもてなしてもらいます!」

          「さんを、ですか……解りました」



          再度確認を取り、了解する彰紋。















          「ウェイターって言っても、そんな難しいことじゃないですから。
           気を張らなくても大丈夫だと思います!」



          そう言いながら、管理人は三人を扉が並ぶ場所まで案内した。















          「ここに三つの扉がありますが、お三方にはそれぞれ別の扉を開けて頂きます」
 
          「それで、どの扉を開ければいいのかな?」

          「彰紋くんは一番左の扉、景時さんは真ん中、岩長姫は右で」

          「任しときな」



          一通り説明をした管理人は、最後に言った。















          「それでは、お三方。ウェイターとして行ってらっしゃい!!」






          → 左の扉

          → 真ん中の扉

          → 右の扉


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