遙かシリーズが十周年とのことで、お祝いをしようと思います。
でも一人一人やるのは大変だし
みんなのスケジュール(?)が合わなかったので、
とりあえず月ごとに集まってもらうことにしました。
2010.1 秋月千夜
「…………ということで、あたしが皆さんを集めました!」
一月某日、都内某所にて。
ここに、一月に誕生日を迎える面々が集められていた。
管理人である秋月千夜は、その旨を彼らに伝える。
「お前が案内役なのか」
「はい、そうです、リズ先生!」
リズヴァーンの問いに対し、元気よく答える管理人。
「すけじゅーる、とは一体……?」
「あ、予定のことですよ、幸鷹さん」
「ただ単に面倒だっただけじゃないのか?」
「言い換えるとアシュヴィンの言う通りかもしれないね」
リズヴァーンに続き、質問やら文句やらを言っているのが藤原幸鷹とアシュヴィンである。
「お館様は、どこ……?」
『神子が居ない……』
そんな中、早く帰りたいという雰囲気をかもし出しているのは、森村蘭と遠夜であった。
「大丈夫、すぐ終わりにするから!何も心配いらないよ!」
……ちなみに、管理人は女の子と可愛いもの(者)に弱かったりする。
「で、こんなところに集まって、具体的には何をするんだ?」
「それについても、これから説明しまーす!」
そう言いながら、管理人は一部分が隠されたボードを取り出す。
そして、隠してある紙をめくって言った。
「一月生まれへの指令:執事やメイドになりきれ」
あの後、指令を見た管理人たちは、場所を移した。
管理人が権力を行使して用意した大きな館である。
どうやら、ここで執事やメイドになりきるらしい。
「うわー、みんな似合ってる!」
一月生まれの面々は、先ほど執事やメイドについて説明を受けた。
そして、それぞれが衣装に着替えてきたわけであるが……
「どうして俺が、こんなことをしなければならないんだ」
人に仕えるというのがどうにも不服らしい、常世の皇子であった。
「まあまあ、そんなに怒らないで」
少し機嫌の悪いアシュヴィンを、管理人は宥めた。
「この先には、さんが居ますから」
「殿が?」
「はい」
の名前にいち早く反応したのは、意外にも幸鷹。
「みなさんが仕える相手は、さんです。これなら文句はないでしょう?」
管理人の説明を聞き、うっと言葉を詰まらせるアシュヴィン。
「なら……仕える」
『俺、神子とは好き』
そして、仕える相手がならば、と言い出したほんわか二人組。
「ここで言い合っていても無駄だろう。我々は、指令を果たせば戻れるはず。
ならば、その指令を果たすために進むしかあるまい」
リズヴァーンのその言葉で、とうとうアシュヴィンも観念した。
「ここに四つの扉がありますが、皆さんそれぞれ別の扉を開けて頂きます」
「どの扉を開ければよい?」
「蘭は一番左の扉、幸鷹さんはその隣、そのまた隣がリズ先生、
一番右の扉は遠夜とアシュヴィンです」
「解りました」
一通り説明をした管理人は、最後に言った。
「それでは、皆さん。執事やメイドとして行ってらっしゃい!!」
→ 一番左の扉
→ その隣の扉
→ そのまた隣の扉
→ 一番右の扉
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