「うわぁ!すご〜い!!」
「すごくおいしそうだよね」
「色目のバランスもいいですし」
「つうか、よくこんな豪華なもん用意したな」
ハルと一緒に前もって準備しといたご飯やらお菓子やらジュースやらを
一通り並べ終えると、口々にそんな言葉が出てきた。
「えっと……じゃ、みんな!
ご飯用意しといて何だけど、先に写真撮ろ!」
みんなの立ち位置を確認した後、
あたしは自分のスマホをうまいこと台に乗せて、セルフタイマーを設定する。
「よし! 行くよ?」
そしてボタンを押してすばやく自分の立ち位置に戻った後……
カシャッという音と共にフラッシュが光り、シャッターが切られた。
「どう?。 うまく撮れた?」
気になったらしいマコが、声を掛けてくれる。
「うん、バッチリだった!」
そんな彼に、あたしは今しがた撮った画像を見せながら言った。
マコもその写真を見て、嬉しそうに笑ってくれる。
「さ! 写真も撮ったし、冷めないうちにご飯食べよ!」
「だな」
腹減った、とか言いながら、凛が頷く。
他のみんなもぞろぞろと動き、全員でテーブルを囲んだ。
「えーと、じゃあ……かんぱ〜い!!」
お決まりな言葉を口にして、ようやくハロウィンパーティが始まった。
………………――――――
「…………ん……?」
あれ……あたし、…………
……あ、そっか。
みんなにお願いして、一緒にハロウィンパーティしてもらって……
いつの間にか、寝ちゃったのかな…………。
「…………」
ボーっとする頭で考えてみる……
というか、このボーっとした感じはまさに寝起きである。
……なんてどこか冷静に考えてる自分も居るけど、
まだ頭がうまく回ってないから、ひとまずちゃんと状況を把握しよう!
えーっと?とりあえず数人の寝息が聞こえるところからして、
みんなも寝ちゃったというのは間違いないだろうな。
「……てゆーか、寝っころがったままってのが良くないよねぇ…………」
そう思いつつ、ちゃんと目を開けて再度確認するため起き上がろうとするけど、
なんだかそこには違和感があった。
んで、その違和感っていうのが…………
@「(キッチンのほうから、なんか音が……)」
A「(……あれ? なんか急に身体が浮いたような……)」
B「(外に誰か居る? あれは……)」
C「(め、め、目の前に顔が……!!)」
D「(上着……? 誰かが掛けてくれたのかな……)」